吸収合併において合併前の契約は承継される?注意点も併せて解説
組織再編の手段の一つとして吸収合併を行うことがあります。
しかし、吸収合併を行ってしまった場合、今までの契約を再度結びなおす必要があるのか、ということを考えることもあると思います。
吸収合併前に締結した契約は吸収合併後も承継されるのでしょうか。
基本的には吸収合併前の契約は承継される
会社法2条27号には吸収合併の定義について次のように書かれています。
「会社が他の会社とする合併であって、合併により消滅する会社の権利義務の全部を合併後存続する会社に承継させるものをいう。」
つまり、吸収合併の際にはその前に締結した契約に関してもそのまま継承されるというものが一般的です。
もし吸収合併前に交わしている契約書があれば社名なども変わっていますが、その権利もすべて吸収合併先に承継されていますので改めて覚書等も交わさなくてもよいことになっています。
例外であるチェンジ・オブ・コントロール条項には注意
チェンジ・オブ・コントロール条項が結ばれている場合には注意が必要です。
この条項は、契約書の中に経営陣や主要株主が大きく変わった場合には契約の消滅権を行使できる、という条項です。
この条項が含まれている場合には吸収合併により取引先は契約を解除することが可能になります。
金融機関との取引にはこの条項が記載されていることが多く、行使するか否かということを取引先に確認しましょう。
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髙岡 和人Takaoka Kazuto
青森県十和田市を中心に地域の皆様の身近な税務・法律のエキスパートとして豊富な案件に携わり研鑽を積んでまいりました。
相続税、贈与税、事業承継、農業経理、事業支援に関するご相談なら、経験豊富な当事務所にご相談ください。
- 所属
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- 東北税理士会十和田支部
- 青森県行政書士会十和田支部
- 青森県FP協会十和田支部
- 経歴
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- 福岡県鞍手郡小竹町(昭和27年2月)生まれ
- 高校卒業後税務署に勤務 専修大学商学部卒業
- 東京国税局管内 練馬・相模原・渋谷・王子税務署勤務
- 仙台国税局出向 十和田・八戸税務署勤務
- 平成5年8月十和田市で税理士事務所開業
- 税務署では、所得税・源泉所得税・法人税を担当
- 趣味は旅行、写真、ビデオ、ドローン撮影、乗馬 流鏑馬

舘花 満弘Tatehana Mitsuhiro
持ち前の明るさと”大きさ”を生かして、相談しやすい雰囲気でお迎えします。
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- 所属
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- 東北税理士会十和田支部
- 経歴
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- 青森県八戸市(昭和44年6月)生まれ
- 高校卒業後税務署に勤務 青森県立八戸高校卒業
- 仙台国税局管内 八戸・黒石・むつ・青森・仙台国税局
- 東京国税局・仙台南・盛岡・仙台中・十和田の各税務署
- 国税局勤務
- 令和3年7月 髙岡和人税理士事務所に後継者として勤務
- 税務署では、法人税を担当
- 趣味は、乗馬を開始