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農業所得と雑所得の違いとは?どちらで申告するかの基準も解説

農業に従事する中で得られる収益は、性質や規模によって農業所得か雑所得のいずれかに分類されます。

今回は、農業所得と雑所得の概要や、違いについて項目ごとに解説します。

農業所得とは

農業所得とは、農産物の販売や家畜の飼育などの農業活動によって生じる所得をいいます。

所得税法上、農業は事業所得の一種として扱われますが、収支内訳書や決算書を作成する際には、一般の事業とは区別して農業専用の様式を用いることが一般的です。

農業所得は、総収入金額から必要経費を差し引くことで求められます。

雑所得とは

雑所得とは、所得税法が定める以下の9種類の所得のいずれにも該当しない所得の総称です。

 

  • 利息
  • 配当
  • 不動産
  • 事業
  • 給与
  • 退職
  • 山林
  • 譲渡
  • 一時

 

農業の分野においては、事業と呼ぶには規模が小さすぎる活動や、一時的な余剰品の販売などが雑所得に該当します。

農業所得と雑所得の違い

農業所得と雑所得の違いは、主に次の通りです。

事業性の有無

所得区分の最大の判断基準として、活動に事業性が認められるかどうかがあります。

具体的には、営利性・有償性・継続性・独立性などがあるか精査されます。

事業性が認められた活動による所得は農業所得に該当する可能性が高いです。

一方で、事業性が認められない所得については、雑所得とみなされます。

損益通算の可否

損益通算とは、ある所得で赤字が出た際、他の所得からその赤字分を差し引いて全体の課税対象額を減らすことができることをいいます。

農業所得は事業所得であるため、他の所得との損益通算が可能です。

しかし、雑所得には原則として他の所得との損益通算が認められません。

青色申告の適用

青色申告制度は、適正な記帳を行う納税者に対して、税制上の優遇措置を与える仕組みです。

農業所得であれば、青色申告の承認を受けることで、次の優遇措置を受けられます。

 

  • 最大65万円の特別控除
  • 純損失の3年間の繰り越し
  • 家族への給与の経費計上

 

一方で、雑所得は青色申告制度の対象外となります。

そのため、帳簿をつけていたとしても税制上の優遇措置を受けることができません。

必要経費の範囲

農業所得と雑所得のどちらも必要経費は収入から差し引かれます。

しかし、必要経費と認められる範囲は農業所得の方が広いといえます。

農業所得においては、大規模な農機具の減価償却費や、農作業場として利用している自宅の光熱費なども経費として計上できます。

しかし、雑所得では、高額な設備投資に対する減価償却の適用が難しかったり、仕事とプライベートで兼用する支出について事業分のみを経費計上する基準が厳しかったりする傾向にあります。

帳簿作成の義務

農業所得については、帳簿の作成および保存が求められます。

日々の取引を正確に帳簿に記録し、領収書や請求書などの現金預金取引等関係書類を一定期間保存することが求められます。

それに対し、雑所得において帳簿の作成は義務付けられていません。

現金預金取引等関係書類の保存についても、前々年分の収入金額が300万円を超えた場合のみ義務が生じるという違いがあります。

農業所得と雑所得のどちらで申告するかの判断基準

自身の農業活動から得られた収入を農業所得として申告するのか、あるいは雑所得とするのかを判断する基準として、活動に事業性が認められるかどうかがあります。

事業性があるかを判断するためには、営利性や有償性、継続性を確認してください。

具体的な収入額においては、年間の収入金額が300万円を超えるかどうかが、事業性を検討する上でのひとつの目安となります。

帳簿の有無についても確認する必要があります。

事業性が認められたとしても、帳簿が適切に保存されていなければ、農業所得として認められない可能性があります。

収入額が300万円以下であっても、記帳や帳簿保存を適切に行っており、独立した採算が取れるような実態があれば、農業所得として認められるかもしれません。

一方で、相当な赤字が継続しており、かつその赤字を解消するための具体的な取り組みがなされていない場合は、収入額にかかわらず雑所得であるとみなされる可能性が高くなります。

まとめ

今回は、農業所得と雑所得の概要や、その違いについて項目ごとに解説しました。

農業活動によって生じた所得は、活動の事業性によって農業所得と雑所得に区別されます。

所得区分が違うと必要な事務作業や適用できる制度が異なるため、適切な把握が必要です。

農業所得と雑所得のどちらで申告をするか迷われている場合には、税理士に相談することを検討してください。

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髙岡 和人先生

髙岡 和人Takaoka Kazuto

青森県十和田市を中心に地域の皆様の身近な税務・法律のエキスパートとして豊富な案件に携わり研鑽を積んでまいりました。

相続税、贈与税、事業承継、農業経理、事業支援に関するご相談なら、経験豊富な当事務所にご相談ください。

所属
  • 東北税理士会十和田支部
  • 青森県行政書士会十和田支部
  • 青森県FP協会十和田支部
経歴
  • 福岡県鞍手郡小竹町(昭和27年2月)生まれ
  • 高校卒業後税務署に勤務 専修大学商学部卒業
  • 東京国税局管内 練馬・相模原・渋谷・王子税務署勤務
  • 仙台国税局出向 十和田・八戸税務署勤務
  • 平成5年8月十和田市で税理士事務所開業
  • 税務署では、所得税・源泉所得税・法人税を担当
  • 趣味は旅行、写真、ビデオ、ドローン撮影、乗馬 流鏑馬
舘花 満弘先生

舘花 満弘Tatehana Mitsuhiro

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所属
  • 東北税理士会十和田支部
経歴
  • 青森県八戸市(昭和44年6月)生まれ
  • 高校卒業後税務署に勤務 青森県立八戸高校卒業
  • 仙台国税局管内 八戸・黒石・むつ・青森・仙台国税局
  • 東京国税局・仙台南・盛岡・仙台中・十和田の各税務署
  • 国税局勤務
  • 令和3年7月 髙岡和人税理士事務所に勤務
  • 税務署では、法人税を担当
  • 趣味は、乗馬を開始

事務所概要

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名称 髙岡和人税理士事務所
資格者氏名 髙岡 和人(たかおか かずと) 舘花 満弘(たてはな みつひろ)
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